リハビリ太郎の役立つ運動・健康ブログ

リハビリテーションに関する最新の知見から運動や健康に関する役立つ情報を発信していきます。

座りすぎは万病のもと!?

【1】普段座ってる時間が長いと思っている人に読んでもらいたい記事です。

【2】この記事を読むと座りすぎが不健康に繋がることに関しての知識を得ることができます。

 

皆さんこんにちは。リハビリ太郎です。

このブログでは、運動や健康、美容などの分野の研究報告などを中心に読者の皆様の生活に少しでも役に立つ情報を発信出することを目的としています。

 

今回は座りすぎが不健康に繋がる可能性に関して情報発信していこうと思います。

近年の近代化に伴い座る時間やテレビを見るなどの横になる時間は増加しています。

アメリカ人では、1日7.7時間座ったり、横になって過ごしているという研究もあるくらいです。

近代化した現代では、テレビだけでなくYoutubeNetflixなどの娯楽も様々なものが出てきており、1日座ったり、横になったりして1日が終わってしまったという人も多いのではないでしょうか。

 

しかし、近年の研究では、座りすぎや横になっている時間は死亡率やがんの発症率などと関係していることが分かっています。

これは、身体活動量で調整しても関係性があることが分かっています。つまり、身体活動を行っていても、それ以外の時間で座ったり、横になっている時間が多ければ死亡と関係してしまう可能性があるということです。

他の研究によると死亡者の約3.8%〜5.9%は座っている時間の増加によって引き起こされている可能性も指摘されています。

ただ座っていたり横になっているだけで将来的な不健康に繋がる可能性があるんですね。

 

今日は2018年に投稿された論文から、座っている時間やテレビを見ている時間がその後の死亡率と関係があるかに関して情報発信していきます。

 

結論から言うと、1日6-8時間以上座る時間があったり、1日3-4時間以上テレビを見ている時間があると死亡リスクが増加する可能性がこの研究の結論となっています。

ではその内容を見ていきましょう。

論文の紹介

今回紹介する研究は、イギリスのグループが行ったメタ解析になります。

(Patterson et al, Eur J Epidemiol, 33(9), 811-829, 2018)

簡単な内容としては、座っている時間やテレビを見ている時間がその後の死亡と関係しているかを確かめている様々な論文を集めて最終的な関係性を検討しています。

下記に論文のリンクを貼っておきます。

https://link.springer.com/article/10.1007/s10654-018-0380-1

 

34の論文の合計1331468名が対象となった非常に大規模な研究となります。

研究の観察期間は平均で約8.9年となっています。

研究方法としては、計測の最初の段階で座ったり、横になっている時間、テレビを見ている時間を計測し、その後の死亡率などを調査しています。

 

結果

出典:(Patterson et al, Eur J Epidemiol, 33(9), 811-829, 2018)

 

上の図が1日の座っている時間とその後の死亡率との関係になります。

横軸が1日の座っている時間で縦軸が死亡リスクになります。

今回の研究においても、1日の座っている時間と死亡率には統計学的に関係があることがわかりましたが、特にこの研究では、座っている時間が1日6-8時間を超えてくると曲線の傾きが大きくなっていることがわかります。

つまり、1日6-8時間以上座ったり横になっている時間が多くなると死亡リスクが高くなってしまう可能性があることが分かりました。

 

出典:(Patterson et al, Eur J Epidemiol, 33(9), 811-829, 2018)

次に上の図は1日のテレビを見ている時間と死亡リスクとの関係性を表しています。

この結果では1日約3-4時間以上テレビを見る時間が長いと死亡リスクが高くなる可能性が分かりました。

まとめ

この論文の結果から、1日の座ったり寝ている時間やテレビを見ている時間が長いだけで将来的な死亡リスクの上昇に繋がってしまう可能性が分かりました。

特に何もせずダラダラ過ごす時間が長いことが不健康に繋がってしまう可能性があるんですね。

この状態を改善させるためには、ジムなどに行って運動をしっかりする必要はないと思います。

座っている時間を少し減らせば良いですので、家事をしたりちょっとの散歩をしたりするなど、少しでも体を動かすように意識すれば十分に効果はあるのではないでしょうか。

本日もありがとうございました。