リハビリ太郎の役立つ運動・健康ブログ

リハビリテーションに関する最新の知見から運動や健康に関する役立つ情報を発信していきます。

コーヒーを飲むことで認知機能低下を予防出来る!?

【1】認知症や認知機能低下予防に興味がある全ての人に読んでもらいたい記事です。

【2】この記事を読むとコーヒーの摂取が認知機能低下に及ぼす効果を知ることが出来ます。

 

皆さんこんにちは。リハビリ太郎です。

このブログでは、運動や健康、美容などの分野の研究報告などを中心に読者の皆様の生活に少しでも役に立つ情報を発信することを目的としています。

 

今日は日々のコーヒー摂取が認知機能低下予防に及ぼす効果についてブログを書いていきたいと思います。

以前はコーヒからのカフェイン摂取によるダイエット効果についてブログを書きました。

下記にリンクを貼っておきますので、よろしければ一読して下さい。

rehabili-taro.hatenablog.com

 

今回はカフェイン摂取と認知機能低下との関係に関する論文を紹介したいと思います。

認知機能低下は加齢とともに認められますが、認知機能低下が進行するとご存知だと思いますが、認知症に発展します。

現在の進歩した医学においても、一度認知症を発症すると有効な治療法がないことから、認知症を発症する前にいかに認知機能低下を予防するかが重要になっています。

 

認知機能の低下を予防するためには、運動などが有効な手段であることが研究で明らかになっていますが、その他にもカフェインの摂取による認知機能低下予防の効果が明らかになっています。

 

今回紹介する論文の結果としては、日々のカフェイン摂取により認知機能低下を予防出来る可能性があり、1日125-150mg程度のカフェイン摂取(マグカップ1杯程度)が最も効果的である可能性も分かりました。

それでは一緒に見ていきましょう。

論文の紹介

2020年に中国のグループが投稿したものになります。

(Li X et al, Nutrients, 12(3), 840, 2020)

下記に論文のリンクを貼っておきます。

Nutrients | Free Full-Text | Association of Coffee, Decaffeinated Coffee and Caffeine Intake from Coffee with Cognitive Performance in Older Adults: National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES) 2011–2014.

対象者は健康な60歳以上の成人2513名となっています。

研究の流れとしては、インタビューでコーヒーによるカフェイン摂取状況を聴取し、その摂取量と認知機能テストの結果との関係性を検証しています。

 

結果

出典:(Li X et al, Nutrients, 12(3), 840, 2020)

上の図が1日のコーヒー摂取量と認知機能テストの関係を表した結果になります。

縦軸が認知機能低下を表しており、数値が低いほど認知機能低下リスクが減っていると解釈出来ます。

1日約350-500gのコーヒー摂取により認知機能低下リスクを軽減できる可能性が分かります。

出典:(Li X et al, Nutrients, 12(3), 840, 2020)

次に上の図は、コーヒからのカフェイン摂取量と認知機能テストの結果を表したものです。

こちらも先ほどのコーヒー摂取と同様な曲線の関係となっており、1日125mg-150mg(マグカップ1杯程度)のカフェイン摂取により認知機能低下リスクを軽減できる可能性が分かります。

 

まとめ

今日紹介した論文では、カフェイン摂取により認知機能低下予防に繋がる可能性があることを紹介しました。

日々のカフェイン摂取によりもしかすると認知症を予防出来るかもしれないのは凄いことですね。

ただし、今回の研究は横断研究と言って、一時点におけるカフェイン摂取と認知機能低下との関係を調べたものであり、カフェイン摂取をすることによって必ず認知機能低下予防効果があるかどうかに関してはまだ分かりません。

ですが、1日1杯程度のコーヒーを飲むことに副作用はほとんどないと思いますので、認知症発症予防のために、飲み過ぎに注意してコーヒーを摂取することは勧められるのではないでしょうか。

今日もありがとうございました。