認知症予防には何歩歩けば良いの?
【1】認知症予防を考えている人に読んでもらいたい記事です。
【2】この記事を読むと認知症の予防に必要な歩数に関すつ知識を得ることができます。
皆さんこんにちは。リハビリ太郎です。
このブログでは、運動や健康、美容などの分野の研究報告などを中心に読者の皆様の生活に少しでも役に立つ情報を発信出することを目的としています。
今回も健康のために有効な歩数に関する内容を発信していこうと思います。
以前も健康のために必要は歩数に関してブログを書きましたが、今回は認知症予防に効果的な歩数に関して書いていきたいと思います。
よろしければ以前の歩数に関するブログも下記に貼っておきますので、よろしければ読んでみて下さい。
健康のために何歩歩けば良いの? - リハビリ太郎の役立つ運動・健康ブログ
健康のみならず認知症予防に運動が有効であることは、以前もブログを書いたことがありますが、近年の多くの研究で証明されてきています。
認知症予防に関する運動内容としては、筋力トレーニングや有酸素運動が多く報告されていますが、ウォーキングという簡単な運動においても効果があることが明らかにされてきています。
散歩などでも認知症の予防になるのであれば、すぐに生活に取り入れたいですねー。
ただし、このようなウォーキングをするにあたって問題となってるのは、
じゃあ何歩歩けば良いの?
これは永遠の課題かもしれませんねー。
やっぱり目標が設定されなければモチベーションも上がらないですしね!!
今日はこの疑問に答えてくれた2022年に投稿された論文を紹介したいと思います。
結論を言うと、認知症予防のためには、最低1日4000歩程度、一番予防効果があるのは10000歩程度歩きましょうとの結論になっているみたいです。
ではその内容を見ていきましょう。
論文の紹介
今回紹介する研究は、イギリスで行われた大規模コホート研究になります。
コホート研究とは、対象者を数年〜数十年間観察することで、疾患の発生率や疾患の発症と関連するとような因子がどのようなものであるかを検討するような研究方法です。
(Cruz et al, JAMA Neurology, 79(10), 1059-1063, 2022)
下記に論文のリンクを貼っておきます。
https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/fullarticle/2795819
対象は40-79歳の健常成人78430人という非常に大規模な研究となっています。
研究の最初に加速度センサーにより対象者の1日の歩数などの情報を取得します。
その後数年間に渡り観察し(おおよそ7年)、1日どの程度歩いていた人が認知症を発症したのかを調べています。
結果
上の図が認知症の発症のしやすさと1日の歩数との関係を表したものになります。
縦軸のハザード比が下に行くほど、認知症発症予防が期待できると解釈できます。
面白いことに、U字型の曲線を描いており、1日の歩数が少ないと認知症を発症しやすいだけでなく、歩数が多すぎても認知症発症リスクが高まるという結果でした。
筆者らは、これらの結果から認知症発症予防のためには、最低1日3800歩(認知症発症リスクを25%程度下げられる可能性)、最も至適な歩数としては1日9800歩であると述べています。
まとめ
今回の研究から、認知症発症予防に1日の歩数は関連しており、発症予防に必要な最低の歩数と至適な歩数が分かりました。
歩き過ぎることが認知症発症リスクを高める可能性に関しては、筆者らは特に述べていないので、メカニズムは分かりませんが、ウォーキングをする際の一つの目標にはなるのではないでしょうか。
認知症は要介護状態になること最も多い疾患です。
簡単な散歩からでも良いので、運動で少しでも認知症の発症を予防できたら良いですね!
今日もありがとうございました。